世界は、地脈の異常に完全に飲まれ始めていた。
各地で咎人の発生が相次ぎ、
四家だけではすべての事態に対応しきれなくなった時代――
咎人の討伐、地脈の安定化、民間人の保護。
すべてを、限られた神子と騎士だけで支え続けるには、
あまりにも限界だった。
そこで、国家は動いた。
四家の要請と、国家の危機管理のために、
一つの新たな組織を作り上げることを決断する。
その名は――
超常現象対策機関『MID(Mirage Incident Defense)』
重く湿った雨が降りしきる、ある夜。
都の外れにある古びた神殿に、
黒衣に身を包んだ数人の影が集まった。
そこには、
四家の代表者、
国家高官、
そして後にMID初代司令官となる男――