静かな夜。
咲羅は庭で花を手入れし、そばにはふわふわ浮かぶフミがいた。
ふたりだけの、誰にも邪魔されない時間が、静かに流れていく。
星空を見上げたフミに、咲羅は教える。
「星に願えば、きっと誰かが聞いてくれる」
フミは胸の前で手をぎゅっとにぎり、
小さな声で、願いを空に託した。
「ぼくのお願いは――
ママが、ずっと、ずっと、笑っていますように。」
咲羅はその言葉に、胸いっぱいの想いを抱き、
そっとフミを抱きしめた。
花壇を離れたふたりは、屋敷に戻り、
同じ布団にもぐりこむ。
フミは咲羅の胸元にぴたりと寄り添い、
小さな体でふにふに、もぞもぞと甘える。
咲羅はフミを潰さないように気をつけながら、
そっと手を添え、優しく微笑んだ。