契約とは、魂と魂の結びつきにして、
互いの命を重ねる誓いなり。
だがその結びは、
時に“重すぎる絆”となって、ふたりを押し潰す。
記録の中に、名はない。
ただ、「契約を交わした一組の神子と騎士」が、
互いの想いの深さゆえに、咎人となった――それだけが残されている。
神子は、儀式のたびに苦しみ、
その身を削りながらも「もっと強くなりたい」と願った。
騎士は、そんな彼女を支え続けたが、
次第に、その願いに“応えねば”という焦りが生まれていった。
ある日、神子がひとこと呟いた。
――「あなたがいなければ、私は壊れてしまう」
それは、依存ではなく、祈りのような言葉であった。
だが、騎士の中でそれは“責任”へと変わり、
やがて“恐れ”に転じる。
その日以降、騎士の夜は咎夢に染まり、
神子の側に在るたび、
“壊してしまうのではないか”という不安に蝕まれた。
やがて、騎士は神子の想いを“拒絶”しはじめる。